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Japan Blog

Google.org

社会的課題の解決に取り組む組織をサポート



2020 年はすべての人にとって試練の年でした。新型コロナウイルス感染症拡大との戦いが続く中でも、自然災害や社会的な不平等といった問題は厳然として存在しています。Google では、慈善事業部門である Google.org を通じ、様々な組織・団体を支援しています。今回、2020 年に日本で支援させていただいた 3 つのプロジェクトをご紹介します。

新型コロナウイルス感染症のモニタリングと予測

新型コロナウイルス感染症自体を解明し、私たちの生活やコミュニティへの影響を理解するために、多数の大学や研究機関、非営利団体等が研究活動に尽力されています。これらの活動を支援するために、Google.org は本年 9 月 10 日に新型コロナウイルス感染症対策に AI とデータ分析を活用しているプロジェクトに対し、 総額 850 万米ドル 以上の寄付を行いました。この対象には世界 31 の NGO と学術機関が含まれており、日本からは 慶應義塾大学 に支援を提供しています。

慶應義塾大学の研究チームは、自治体が実施する SNS を用いた 新型コロナ対策パーソナルサポート を通じ、これに寄せられた自己申告モニタリングデータの精度評価に本資金を活用されます。精度評価は、感染拡大モニタリングと予測において、このような低コストで実施可能な調査の有用性を把握する上で重要なマイルストーンです。SNS モニタリングデータと国内で利用可能なその他のデータソースとを比較し、SNS モニタリング結果の正確性を評価・検証します。本取り組みが、新型コロナウイルス感染症との戦いにおいて、技術活用に関する重要なインサイトを与えてくれることを期待しています。

洪水被害地域での取り組みに AI を活用

世界中で最も多くの人々に影響を及ぼしている自然災害は洪水だと言われています。2008 年から 2017 年にかけて洪水による被害を受けた人の数は、実に世界で 7 億 3000 万人以上にのぼります。このような災害対策支援の一環として、Google.org は今年、 マサチューセッツ工科大学(MIT) に 50 万ドルを寄付しました。MIT は、非営利組織 Mercy Corps筑波大学 と共同で、リアルタイムデータをより適切に解釈し、洪水の発生地域で災害対応に従事する管理者が、より迅速かつ正確な情報を取得できるように支援する AI テクノロジーツールを開発します。このツールは、行政による効率的かつ効果的な住民支援を可能にするべく、災害発生後の初期評価の準備に必要な時間を 50% 削減し、データ収集に必要な人員や時間を大幅に削減することを目的としています。

LGBTQ+ コミュニティにおける婚姻の平等を支援

世界中の LGBTQ+ 組織は、日々コミュニティに向けて重要なサービスを提供しています。しかし、新型コロナウイルス感染症の発生後、このような組織の多くは活動の一時的に停止するか、もしくはアドボカシーの取り組みを継続するための新たな手段を探さなくてはなりませんでした。Google では、今年、LGBTQ+ への意識を高め、コミュニティを継続的に支援できるよう、結婚の自由を推進、提唱する非営利団体「 一般社団法人 Marriage For All Japan – 結婚の自由をすべての人に 」への支援を提供しました。提供された資金は、 LGBTQ+ の従業員にとって平等かつ包括的な環境を構築する必要性を理解し、企業が真にグローバルな競争力を得ることができるように、関連情報を提供する Web サイトの立ち上げに活用されています。


上記でご紹介した 3 つのプロジェクトは、変化を推進する組織・団体を支援する Google の取り組みの一部です。Google では、社会的な課題の解決を目指す様々な組織と協力し、支援を通じて有意義な変化が社会にもたらされることを期待しています。