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AI

Bard が日本語に対応



Bard は、ジェネレーティブ AI を活用してユーザーをサポートする Google の試験運用中のサービスです。旅行プランの案を出したり、ブログ記事の構成案を作成したりと、英語での公開から 2 か月弱の間に、すでに多くのユーザーに様々な方法でお使いいただいています。

そして、本日より Bard が日本語でも利用できるようになりました。「おいしい卵焼きを作るためのコツを教えて」や「夏休みの自由研究のアイデアを出して」など、 創造性と生産性を高めるパートナーとして、 bard.google.com から、Bard をぜひお試しください。

Bard の日本語版を紹介する動画。
10:25

Bard とは

Bard は、Google の大規模言語モデル( LLM : Large Language Model )である PaLM 2 を利用しています。LLM は言語のパターンを拾い上げること、それを使って文章の中で次に来る確率の高い単語を予測することを学習します。例えば、 LLM は学習していくうちに、「ピーナッツバターと〜」に続く単語は「ゼリー」である可能性の方が「靴ひも」のような単語よりも高い、と予測できるようになります。 しかし、 次に来る確率が最も高い単語だけを LLM が選べば、創造性の低い回答になってしまいます。そのため、 LLM には多くの場合、より面白い回答を生み出すために、確率が多少低いとはいえそれなりに妥当な選択肢を選ぶという柔軟性が与えられています。このような仕組みを用いて、幅広い質問(プロンプト)に対して柔軟に回答を生成します。


しかし、このような革新的な技術でも、欠点がないわけではありません。たとえば、LLM は現実世界の偏見や固定観念を反映した幅広い情報から学習するため、回答にそれらが反映されることもあります。また、不正確、誤解を招く、または間違った情報を提供することもあります。


このような課題を認識した上で、Bard は、私たちの生産性を高め、アイデアを加速させ、好奇心を刺激するすばらしいパートナーとなるように、フィードバックをもとに、さらなる改善を加えたり、新機能を導入していきます。

Bard の入力画面の画像。

生産性

Bard に一部のタスクをお願いすることで、時間を有効活用でき、生産性を高めます。例えば、旅行を計画する際、Bard が持ち物リストや旅行プランの大まかな原案を提案することで、ユーザーは別のタスクに専念できます。

想像力

Bard はアイデアを活性化したり、想像力を引き出すためのサポートをします。例えば、ブログを書く際の構成案や、キャッチコピー案を一緒に考えてくれます。

好奇心

Bard は、ユーザーが興味のあるトピックを掘り下げるお手伝いをします。例えば、量子物理学などの難解なトピックを簡単な言葉で説明するなどユーザーの探究心をサポートします。

Bard の使い方

Bard は、一つの質問に対して、複数の回答案を提示するので、ユーザーは自分のスタイルに合った回答案を複数の候補から選べます。また、ユーザーが別の回答を知りたい場合は、Bard に新しい回答を生成するよう依頼できます。この機能は、Bard が指示に従わなかったり、質の低い回答を生成した場合に便利です。

Bard の回答例の画面の画像。

多くのユーザーから、メールや文書の下書きを Bard に頼みたいという要望が寄せられています。こういった声を受けて、本日より、Bard の回答を直接  Gmail やドキュメントにエクスポートできる機能を公開します。これにより、Bardからの回答を、「回答をエクスポート」アイコンから、ワンクリックで「Gmailで下書きを作成」や「Google ドキュメントにエクスポート」することができます。

Bard のメール下書き機能の画面の画像。

また、今後順次、「Google で検索」アイコンから、Bard の回答を Google 検索で簡単に確認したり、ウェブ上でソースを探したりできるようになります。

Bard は試験運用中のサービスのため、生成される回答が不正確または間違っている場合もあります。ユーザーのみなさまからの幅広いフィードバックによって、Bard は改善されていきます。

Bard へのフィードバックボタンの画像。

より多くのユーザーに Bard を 

Bard を米国と英国で公開して以来、多くのフィードバックをお寄せいただきました。私たちは、ユーザー エクスペリエンスをさらに向上させるために、Bard を迅速に更新しています。最近では、Bard を高性能な大規模言語モデルである PaLM 2 に移行したことで、高度な数学推論スキルやコーディング機能など、直近に行われた更新の多くが可能になり、この数週間で、コーディング機能は Bard の人気用途のひとつになりました。

Google は、さらなる改善を加えて新機能を導入していくために、より多くのユーザーのみなさまに Bard を試していただき、フィードバックを共有してもらいたいと考えています。そこで本日より、ウェイティングリストを廃止し、英語版の Bard を 180 以上の国と地域に拡大します。対象となる国や地域は、今後も拡大予定です。

また、本日より日本語と韓国語でもご利用いただけます。今後は、 40 言語に対応する予定です。大規模言語モデルは、まだ初期段階の技術であり、様々な機能的制約があります。Google は、この技術を活用する上で、 AI 原則 (英語)を遵守しながら、品質を高い水準で守っていきます。


Bard とのコラボレーションをより視覚的に 

Bard の質問と回答がより視覚的に表示される機能を近日中に公開する予定です(英語対応のみ)。これにより、テキストに加えて、画像でも回答が得られるため、調べていることがより直感的に分かりやすくなります。

また、テキストに加えて、画像でも質問できるようになるため、これまでとはまったく違う新しい方法で創作活動や調べ物のお手伝いが可能になります(英語対応のみ)。


お気に入りのサービスとの連携 

今後、Google ドキュメント、Google ドライブ、Gmail、Google マップなど、お使いいただいている Google のアプリやサービスの機能を Bard の体験と統合する予定です。もちろん、これらのツールや拡張機能を使う際には、常にユーザーがプライバシー設定を管理できます。

また、パートナーの拡張機能を通して、Bard が Web 上の様々な種類のサービスと連携できるようになります。今後数か月以内に、 Adobe Firefly と Bard が連携することで、自分だけの創造的なアイデアを簡単かつすばやく高品質の画像に変換して編集したり、 Adobe Express で自分のデザインに追加したりできるようになります(英語対応のみ)。

Google は、Bard を通じて、みなさまの創造力をより豊かにし、生産性を高め、好奇心を刺激するお手伝いができるよう、 Google のアプリに加えて、Kayak、OpenTable、ZipRecruiter、Instacart、Wolfram、Khan Academy などの多くのパートナーと Bard を連携する取り組みを進めています。


Google は、ユーザーのみなさまが Bard の更なる活用方法を発見されることを期待しています。ぜひ、創造力や生産性を高めるパートナーとして Bard をお試しください。