Google は、情報のセキュリティとプライバシーに配慮した製品により、ユーザーの皆さんがご自身のデータを管理できるよう注力しています。今週開催された Google I/O で発表した、Google でもっと安心な毎日をお過ごしいただくための新機能や技術をご案内します。
ユーザーによるデータの管理
プライバシーはパーソナルなものです。そのために、Google アカウントの設定をまとめて管理できるページや、自動削除オプション、製品の使用中に状況に応じて表示される設定など、ユーザーが自分にあった設定を簡単に選べるようにしています。そしてこの度、いくつかの新しい設定が加わりました。
検索でのクイック削除 : Google アカウント メニュー上で 1 回タップするだけで、直前 15 分間の検索履歴を削除できる「クイック削除」オプションを新たに追加しました。
Android 12 に業界トップ水準の透明性と管理機能を導入
次の OS である Android 12 では、プライバシー ダッシュボードが組み込まれ、アプリによるカメラ、マイク、デバイスの位置情報へのアクセスがタイムラインで表示されるようになります。カメラやマイクの使用を示すインジケーターや、デバイス全体でカメラやマイクへのアクセスを無効にする機能も追加します。加えて、正確な場所ではなく、おおよその位置情報をアプリに対して共有するよう設定できるようになります。
デフォルトでセキュリティが保たれる製品の開発
情報のセキュリティが確保されていないということは、すなわちプライバシーも守られていないということです。世界中の数十億人のユーザーを保護する AI 技術により、Google の製品はデフォルトでセキュリティが保護されるよう設計されています。Gmail では、 1 日に約 1 億のフィッシング詐欺や約 150 億のスパムメールをブロックし、Google フォトでは 40 億の写真を暗号化しています。Chrome やその他のほとんどのブラウザで利用可能なセーフ ブラウジングは、インターネット全体の安全を保ち、自動的に 40 億以上のデバイスのセキュリティ保護に役立てられています。
最も大きなセキュリティリスクのひとつに、パスワードに依存していることがあります。パスワードの多くは簡単に予測できるほか、複数のサイトで使い回されていたり、フィッシング詐欺によって盗まれる危険があります。Google アカウントにおいては、より安全な認証方法や保護のレイヤーを何層にもすることで、パスワードの不要な未来に向けた取り組みを行っています。今後、 2 段階認証をデフォルトで設定する取り組み*もその一環です。
とはいえ、ほとんどのオンライン アカウントではパスワードの利用が欠かせません。Chrome、Android、そして新たに iOS に組み込まれたパスワード マネージャーは、ウェブ全体でパスワードの作成、記憶、保存、自動入力を助けます。Google はパスワード マネージャーを継続的に改善しており、本日新たな機能を発表しました。
プライバシーに配慮した製品開発
Google は、2016 年に発表したフェデレーション ラーニングのような新しいコンピューティング技術を開発することで、個人データおよびプライバシーの保護と便利な体験の両立を目指しています。また、COVID-19 コミュニティ モビリティ レポートから Google マップの渋滞予測まで、個々のユーザーデータを明らかにすることなく、最も役に立つ機能や製品の一部を強化する「差分プライバシー」で業界に貢献しています。こうした専門知識は、例えばオープンソースのプライバシー サンドボックスなど、より広範な取り組みにつながっています。
そして同様の取り組みを、AI 技術を活用した機能におけるユーザー情報の安全性とプライバシーを保護する Android の Private Compute Core でも継続して行っています。例えば、音声の字幕を自動的に表示する「自動字幕起こし( Live Caption )」や、付近で流れている音楽を検出し表示する「この曲なに?( Now Playing )」、メッセージやメールへの返答の候補を表示してくれる「スマート リプライ」などの機能があります。これらの AI による音声および言語の処理は、デバイス上でのみ、つまり、端末上に留めたまま行われます。Private Compute Core は Android の他の部分と同じくオープンソース化されており、セキュリティ コミュニティによる検査・検証がされています。
Google は、新しい設定や高度なセキュリティ・プライバシー保護技術により、これからも毎日をより安全にするための取り組みを進めてまいります。
*注釈:2 段階認証のデフォルト設定は、企業および教育機関向けの Google Workspace を利用されているユーザーには影響しません。企業および教育機関向けの Google Workspace の場合、これまでと変わらず管理コンソールを通して 2 段階認証を設定するかを選択することが可能です。